ペットが亡くなったあとの手続き

犬が死んだときの届出 期限30日と鑑札・注射済票の扱い

内容の確認日: 2026年11月5日

登録している犬が死んだときは、飼い主が30日以内に、犬の所在地の市区町村へ死亡の届出をします。根拠は狂犬病予防法4条4項です。届出書には鑑札と注射済票を添えるのが原則で、なくしたときは正当な理由があれば添えなくてよいと、施行規則に書かれています。

届け方は自治体で違います。窓口だけの市もあれば、電子申請を使える市もあります。マイクロチップを環境省の指定登録機関に登録している犬は、世田谷区と堺市の案内では、登録機関のサイトで死亡届を出せば区や市への届出は要りません。この記事は一般的な情報で、個別の判断は住んでいる市区町村の担当窓口にお願いします。内容は2026年11月5日に確認しました。

届出が必要な根拠と期限

狂犬病予防法4条1項は、犬の所有者に、犬を取得した日から30日以内に市町村長へ登録を申請するよう定めています。生後90日以内の犬を取得したときは、生後90日を経過した日から数えます。登録すると鑑札が交付され、飼い主は鑑札を犬に着けておきます(同条2項・3項)。

柴犬
写真: Roberto Vasarri / パブリックドメイン(Wikimedia Commons)

厚生労働省の「狂犬病」のページも、現在住んでいる市区町村への登録、年1回の狂犬病予防注射、鑑札と注射済票の装着の3つを、飼い主の義務としてあげています。

犬が死んだときの届出は、同じ4条の4項にあります。登録を受けた犬の所有者は、犬が死亡したとき、または犬の所在地など厚生労働省令で定める事項を変えたときは、30日以内に市町村長へ届け出なければなりません。届け先は、その犬の所在地を管轄する市町村長です。特別区では区長になります。

この義務を守らなかったときの罰則も、法律にあります。27条1号は、4条の届出をしなかった者を20万円以下の罰金としています。

4条4項は「登録を受けた犬」についての規定です。登録していなかった犬の扱いは、この記事では自治体の案内で確かめられませんでした。窓口に相談してください。猫には、狂犬病予防法の登録と死亡届の制度はありません。4条が対象にしているのは犬の所有者です。

届出書に書くことと添えるもの

届出書に書く内容は、狂犬病予防法施行規則8条1項が3つ挙げています。

徳島県阿南市の市役所庁舎
写真: Araisyohei / CC BY 4.0(Wikimedia Commons)
  • 死亡した犬の、死亡当時の所有者の氏名と住所
  • 登録年度と登録番号
  • 死亡の年月日

同条2項は、届出書に鑑札と注射済票を添付するよう定めています。ただし、正当な理由があるときはこの限りではありません。なくした場合などがこれに当たるかは、自治体の案内で確かめます。

届出を受けた市町村長は、その犬の登録を消除しなければなりません(施行令2条1項)。

注射済票は、毎年1回の狂犬病予防注射を受けた犬に市町村長が交付します(法5条)。何年度分の票を添えるかは、自治体の案内で確かめます。登録年度と登録番号の記録がないときは、犬の所在地の市区町村に問い合わせる形になります。

自治体の案内の違い

同じ法律に基づく届出でも、受付の方法と鑑札の扱いは自治体のページごとに違います。4つの例を並べます。各ページに書かれていない項目は「記載なし」としています。

東京都文京区の文京シビックセンター
写真: Braveheart / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

表は左右に動かして読めます。

自治体届出の方法鑑札・注射済票期限
世田谷区マイクロチップを登録済みなら、登録機関のサイトで死亡届を出せば区への届出は不要。未登録の場合は区の電子申請窓口か郵送で返却。なくしたときは送付不要記載なし
名古屋市各区の保健センター窓口(郵送は受付なし)か、市の電子申請サービス。手数料はかからない返還しなければならないと書かれているが、返し方の記載なし記載なし
堺市マイクロチップを登録済みなら、登録機関のサイトで手続きすれば市への届出は不要。未登録の場合は各区の保健センターか動物指導センター記載なし記載なし
文京区文京保健所生活衛生課の窓口。様式はサイトからダウンロードできる。マイクロチップを登録済みなら、オンラインで死亡の届出ができる記載なし記載なし

文京区の窓口は文京シビックセンター8階南側で、受付は平日の午前8時30分から午後5時15分です。死亡届のPDF様式は、区のサイトからダウンロードできます。

ページに期限が載っていないことは、期限がないという意味ではありません。法律上は30日以内です。

届出の準備は、次の順で進めると迷いにくくなります。

  1. 登録年度と登録番号が分かる記録を探す
  2. 住んでいる市区町村のページで、受付の方法(窓口、郵送、電子申請)を確かめる
  3. 鑑札と注射済票を探す。なくしているときは、その旨を窓口に伝える
  4. 死亡の年月日を書いた届出書を出す

鑑札と注射済票は、世田谷区の案内だと、なくしていれば送らなくてよいとされています。名古屋市の案内は返還が必要としながら、郵送の可否や電子申請のときの返し方を書いていません。電子申請を使うときは、先に保健センターへ電話で確かめるのが確実です。

マイクロチップを登録している犬

犬や猫のマイクロチップ情報の登録は、動物の愛護及び管理に関する法律に基づく制度で、環境大臣の指定登録機関が担当します。厚生労働省の案内によると、この制度と狂犬病予防法には特例があります。

クリーム色の柴犬
写真: Dllu / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)
  • 特例制度に参加している市区町村では、環境大臣への登録が犬の登録申請とみなされ、マイクロチップが鑑札とみなされる
  • 注射済票は、引き続き市区町村の窓口などで交付を受ける
  • 特例制度に参加していない市区町村では、従来どおり窓口で狂犬病予防法の手続きをする。環境省への登録とは別に行う

厚生労働省のこのページには、犬が死亡したときの扱いは書かれていません。そこで自治体の案内を見ると、世田谷区と堺市は、登録機関のサイトで死亡届を出せば区や市への届出は要らないとしています。堺市は、狂犬病予防注射の手続きは、マイクロチップを登録していても市や委託の動物病院で行うとも書いています。

文京区は、オンラインで死亡の届出ができると案内していますが、区への届出が要るかどうかは書いていません。登録の有無にかかわらず、住んでいる区市町村の案内を読んでください。

遺体の手続きと、届出が遅れたとき

死亡届は、犬の登録を消すための手続きです。遺体をどう送るかは別に決めます。市が遺体を引き取る自治体のなかには、手続きをまとめて受け付けるところがあります。さいたま市の案内では、市に登録している飼い犬が死亡したときは、遺体の処理の申込みと合わせて犬の死亡届を出します。

柴犬
写真: Slyronit / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

遺体の送り方は、次の記事で扱っています。

30日を過ぎてしまった場合に、届出をどう受け付けるかは、この記事で見た自治体のページには書かれていませんでした。気づいた時点で、窓口に電話をかけて事情を伝えてください。

出典

いずれも2026年11月5日に確認しました。自治体のページは更新されることがあります。届出の前に、住んでいる市区町村の最新の案内を確かめてください。

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