ペットが亡くなったあとの手続き

ペットの遺骨はどうする? 自宅供養・納骨・散骨の選び方

内容の確認日: 2026年11月5日

ペットの遺骨の扱いは、自宅で保管する、霊園や納骨堂に納める、散骨する、の3つに大きく分かれます。どれが正しいと国が決めているわけではありません。手元に置きたいか、お参りの場所がほしいか、費用をどこまでかけられるかで選びます。

人のお墓にペットの遺骨を入れられるかは、墓地や霊園の規則しだいです。確かめた自治体の案内でも、受け入れる施設と受け入れない墓地に分かれていました。そもそも火葬の方法によっては、遺骨が手元に戻りません。この記事は一般的な情報で、個別の判断は利用を考えている霊園や寺院、お住まいの市区町村の窓口などにお願いします。内容は2026年11月5日に確認しました。

遺骨の扱いは4つに分かれる

よく選ばれる方法を、先に確かめることと並べます。

咲いた菊の花
写真: Sumit Satyajeet / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

表は左右に動かして読めます。

方法内容先に確かめること
自宅で供養骨壺を手元に置く。庭に埋める人もいる住まいの規約、土地の所有者
霊園・寺院に納めるペット専用の墓や納骨堂を使う受け入れの可否、使用料、遺骨が戻るか
自治体の施設に納める一部の市営墓地などにペット用の施設がある住所の条件、合葬で返還されないこと
散骨遺骨を細かく砕いて撒く場所の権利、周囲への配慮

人の遺骨は、墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)があります。環境省の検討資料によると、火葬場・墓地・納骨堂を経営するには、同法10条により都道府県知事等の許可が必要です。ペットの遺骨だけを対象にした国の統一ルールは、今回確かめた資料の中には見つかりませんでした。自治体の条例や、墓地を運営する側の規則で決まる部分が大きくなります。

自宅で供養する

骨壺を自宅に置く方法は、いちばん手軽です。ペットの遺骨を自宅に置くことを制限する国の規定は、今回確かめた資料には見当たりませんでした。

日本の家庭にある仏壇
写真: Savannah Rivka / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

庭に埋める場合は、土地の所有者の問題になります。千葉市の案内は、民有地にある動物の死体は基本的に土地の所有者が対応するとしています。庭への埋葬を市が認めるかどうかは書いていません。対応は担当の環境事業所に相談するよう案内しています。

広島市のペット霊園の条例は、「ペット霊園」の定義から「専ら自己の使用に供するために設置するもの」を除いています。自分用の墓を庭に作る場合は、この条例の許可の対象にならないと読めます。ただし、広島市以外の自治体の扱いは確かめていません。

借りている家や共用部分、公園のように、自分の土地ではない場所に埋めるのは避けます。所有者や管理者の了解が前提です。また、土に埋めると引っ越すときに移しにくくなります。これは法令ではなく、実務上の注意です。

霊園・寺院・自治体の施設に納める

ペット専用の霊園は、国の登録制度ではなく、自治体の条例や要綱で設置を許可制にしたり、届出を求めたりしている例があります。霊園そのものの決まりはペット霊園・ペット葬祭業の法律上の位置づけで説明しています。

山梨県の寺にある墓所と記念碑
写真: さかおり / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

自治体が運営する施設の例を2つ挙げます。

  • 仙台市: 葛岡墓園に愛玩動物納骨堂があります。利用できるのは仙台市民の飼い主で、焼骨1体につき3,000円です。ほかの遺骨と合葬するため、納骨後に返還はできません。市のページの更新日は2019年3月28日で、現在の内容は管理事務所に確かめる必要があります。
  • 志木市: 市営墓地条例に「ペット共同埋蔵施設」があります。申込みができるのは市内に住所がある人で、使用料は15,000円です。共同埋蔵施設に埋蔵した焼骨は返還しない、と条例に書かれています。

人のお墓にペットの遺骨を一緒に入れられるかは、墓地ごとに違います。

  • 水戸市の公園墓地のページは、「ペットの埋葬もできません」と明記しています。
  • 行田市のペット霊園条例は、ペットの焼骨を墓埋法10条の許可を受けた人用の墳墓に埋蔵する施設や、納骨堂に収蔵する施設を、条例の適用除外にしています。人用の墓地側でペットの焼骨を受け入れる形があることを前提にした規定と読めます。

つまり、寺院や霊園の墓所にペットの遺骨を納められるかは、その墓地の使用規則と管理者の判断です。問い合わせるときは、次の点を聞きます。

  • ペットの焼骨を受け入れているか
  • 人の骨壺と同じ墓所に入れてよいか、別の骨壺や別の区画か
  • 追加の費用がかかるか
  • 後の承継者に引き継げるか

散骨を考えるとき

散骨について国がまとめた文書は、厚生労働省の研究報告書に載っている「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」です。令和2年度厚生労働科学特別研究事業の報告書の一部です。

夕暮れの海
写真: Takeshi Kuboki / CC BY 2.0(Wikimedia Commons)

このガイドラインは、墓埋法に基づいて適法に火葬された焼骨を対象にしています。つまり人の遺骨です。本文を確かめましたが、ペットや動物の記載はありませんでした。環境省の散骨に関する資料と、ペットの散骨を定めた自治体のページは、今回は見つかっていません。

ペットの散骨がこのガイドラインの対象かどうかは、はっきりしません。参考として、人の散骨事業者に求めている内容を挙げます。

  • 散骨の場所: 陸上は、あらかじめ特定した区域(河川と湖沼を除く)。海は、海岸から一定の距離以上離れた海域
  • 遺骨の形: 形が見えないよう粉状に砕く
  • 周囲への配慮: 地域住民、周辺の土地所有者、漁業者などの利益や宗教感情を害さない
  • 自然への配慮: プラスチックやビニール製の副葬品を投下しない
  • 契約: 散骨を行ったあと、散骨証明書を作って渡す

自分で撒く場合は、撒く場所の所有者や管理者の了解が先です。散骨を請け負う業者に頼む場合は、上の項目を説明してもらえるかを、確かめる物差しにできます。ただし、ペットの散骨業者がこのガイドラインに従う義務があるとは、資料に書かれていません。

火葬のときに遺骨が戻るかを確かめる

納骨も散骨も手元供養も、遺骨が戻ることが前提です。自治体の火葬には、遺骨が戻らないものがあります。

神島の火葬場の建物
写真: 松岡明芳 / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)
  • 札幌市の動物愛護管理センター: 他の動物と合同で火葬します。立会いはできず、遺骨の返却もありません。
  • 横浜市: 回収を頼むと戸塚斎場で合同火葬になり、お骨は返されません。自分で戸塚斎場に持ち込む場合、お骨の持ち帰りや個別火葬を希望するときは、事前の申込みが必要です。
  • 京都市: 委託業者が合同で焼却します。高温のため、骨はほとんど残らないと案内しています。
  • 千葉市: 清掃工場でほかのごみと同時に焼却します。遺骨は返却されません。

遺骨を納めたい、手元に置きたいと考えるなら、民間の火葬業者に頼む方法が中心になります。この場合は、見積もりの段階で次の点を書面か画面で確かめると、あとで食い違いません。

  • 個別に火葬するのか、他の動物と合同なのか
  • 立会いができるか
  • 遺骨を返してもらえるか、骨壺は料金に含まれるか
  • 追加料金が出る条件

自治体の引き取りと火葬の違いは猫・うさぎ・小鳥が死んだときの手続きでも扱っています。

出典

いずれも2026年11月5日に確認しました。料金や受付の条件は自治体や施設が変えることがあります。利用の前に、各窓口で最新の内容を確かめてください。

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